ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

最優秀賞茶葉でひとときを。

福岡県八女市にございます『井手製茶工場』さまのホームページディレクション&デザインを担当させていただきました。
親子三代、由緒ある老舗製茶園でございます。(そろそろ四代目誕生の予感・・・笑)

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2度に渡り『農林水産大臣賞 最優秀賞』を受賞された、歴史と技術が相成った伝統ある茶園。
(徹底的に管理された茶畑が美しい。)

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現役ケンメリ乗りの三代目社長。

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『ヤングオート』で育った僕ら世代からすれば、お茶以外でも神々しい存在です。

 

 

まず行ったのがこれまでの歴史の中で都度作られてきたであろう看板やリーフレットなどに施されているロゴタイプの統一化。

f:id:iengmwk:20190312105742j:plain三代目のお嬢さんが幼い頃消しゴム印で作った判を活かしつつ、大きさや空き、角度など再調整。

 

 

今回のホームページでは、作業の工程からお茶の美味しい淹れ方まで動画で紹介しております。
早朝3時に福岡市を出発し、お天道様を待ちながら撮影したタイムラプス動画では、あまりの寒さに震えながらシャッターを切るM平さんの隣でラジオ体操で原始的に身体を温めていた妻。今ではいい思い出です。
f:id:iengmwk:20190312103811j:plainf:id:iengmwk:20190312103814j:plainしかし黒木町は寒かった。。
今でも明日の天気予報を見ながら、何気に黒木町もチェックしてしまい、
「霜、大丈夫やろうか」と呟いてしまいます(笑)

 

井手茶の茶葉は浅蒸し茶。
一般的によく見かける深蒸し茶は、『深』という響きだけに深い味わいや手間がかかっているようなイメージが湧きそうですが、実はお茶の歴史は浅蒸し茶のほうが古く、針のように尖らせるデリケートな工程から非常に手がかかり、その旨味がぎゅうぎゅうに詰まった茶葉が広がったときの爽やかな香りと旨味は深蒸し茶より高いとされています。

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この茶葉一枚一枚に職人さん達の技術と情熱が込められているのです。

 

禅には「まぁ、お茶でもお飲みなさい」という意味の『喫茶去(きっさこ)』という言葉があります。
熱心に取り組む修行僧が「悟りを早く会得したい」と駆け寄った際に師匠がかけた言葉だそうです。
人間、焦れば焦るほど気持ちが空回りし、目標から遠ざかる。
心にゆとりを持つことで平安を得られる。悟りを得られる。ひとまず一服、お茶でもお飲みなさい。

 

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便利になったかのようで、よりせわしくなった現代だからこそ
お湯を冷まし、茶葉を優しく一回し、急須で淹れた至福のひとときの間を持ちませんか?
(そろそろ新茶の準備です)

 

住所:福岡県八女市黒木町田本191番地
電話:0943−42−1487
(有) 手製茶工場ホームページ