ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

0歳の勝新。

クライアントにたらふく京料理をご馳走いただいた後に一本のお電話。
「アイデアのネタにでもなれば」と祗園へ。

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20年前、『金』も『顔』も無い私と親友二人、もちろん入れるワケもなく、ただただ夜の祗園を歩いたのを思い出しながら「まさか...」「いやまさか...」とついて行くのです。

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しかし、静寂したこの空気を感じるだけで、歩くだけで、私はそれだけで本当に満足なんです。

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・・・そして、とうとう禁断のお茶屋に足を踏み入れてしまいました。

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初めてのお座敷です。私の人生の『夢』のひとつでした。(気分は勝新、いや松方、いや辰兄!!)

 

「おにいさん、お酒お強いどすなぁ」

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今までの人生、色んな方に散々言われてきた言葉でしたが、腰くだけになったのは初めてでした。。娘と言ってもおかしくない年齢、17歳の菜希さんにお酌してもらいながら、もう私、タジタジです。嗚呼、生きててよかった。。(隣で妻は吊り目です。)
「写真よろしいどすえ」と了解をいただいても、恐れ多くてまじまじと撮ることなんてできません。

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「おにいさん、可愛いらしどすなぁ」

気づくと、恐れ多くも私の隣にはお母さんも座っていただきました......!
京都のこと、お茶屋のことをじっくり聞かせてもらいながら、一本筋が通ったお母さんのオーラに私ビビリまくりです。
私共には非常に温かく柔らかいのですが、お弟子さんの話になると、「まだまだどす」「この子らのやる気次第どす」と一蹴。
今や祗園の舞妓さんたちは総勢77名となったそうですが、この世界で生きていく覚悟をお母さんは背中で教えている感じがヒシヒシと伝わりました。

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しかし、、、苦節43歳で舞妓さんデビューした私を尻目に、0歳11ヵ月で隣に座る息子の笑顔たるや末恐ろしいやら羨ましいやら、、、(お前いいタイミングで産まれてきやがったな!笑)。
ホテルに帰っても、しばらく放心状態で、「・・夢だったんじゃなかろうか」と頬をつねる、そんな忘れられない夜でした。
(社長、ありがとうございました!!そして、デザインするのが怖くなってきました!!!!笑)