ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

ケンとケイ。

新卒で入社した印刷会社の同期、K津が遊びにきました。かれこれ26年の付き合い。
結局私は1年で退職したので一緒に仕事したのは僅かでしたが、彼はその後も勤め上げ、断裁機と印刷機を回す名職人でございました。

この度、彼も勤めた会社を退職。まぁ、何があったか野暮なことは置いといて、まずは26年間お疲れさまでした!と労おうじゃありませんか。

最低でも年一回は会っていたものの、コロナ禍もあり3年ぶりの再会。(3年でお互い年をとりましたなぁ〜。)

20数年前、当時まだ彼女だった妻を友人たちの飲み会に合流させ、次の店に向かう道中。。友達と先を歩く私を見つめる妻にK津がそっと寄ってきて、「あんなヤツやけど、いいヤツやけん。アイツのことよろしくね。」と言ったそうです。
(この人についていって大丈夫だろうか...)とまだ不安だった当時の妻を見事にフォローしてくれ、妻は今でもそのコトバは忘れられないそうです。(おいK津、俺その日何してた?泣)

『思い立ったら即行動』だった当時の私は、彼女(妻)に話すことは『相談』ではなく全て『報告』。
付き合いはじめて3ヶ月を迎えたある日、「来月から東京行くけん!遠距離で頑張ろうや!」と言い残し、準備を始める私。
数日後、段ボールと荷物でごった返す私の部屋に現れたのもこの男。「美和ちゃんを本当に連れていかんとね?」「それでいいとね?」と説教を喰らいました。
しかし、『誰もいないところで本腰入れてデザインを勉強したい』という決意とは裏腹に実はその時の全財産は数万円。。向こうに行けばどうにかなるさと言う甘い考えを察したのか、部屋から私のいらない服を取り出し、「これ買ってくわ」と2万円置いていったこの男。
(ちなみに今では自販機でジュースを買うのにも妻に相談するような人間になりました泣)

全てが綱渡りだった20代を冷静な彼にいつも助けてもらいました。
今度は彼の人生がこれからよりよいものとなるよう私ら夫婦で彼のチャレンジを大いに応援したいと思います。
そしてこれからも時々助けてください。本当にご苦労さまでした!

 

 

【 今日の1本 】 
ケンとカズ(2016年/96分/日本)

たとえ低予算でも、豪華な役者を使わなくても、野獣のようなエネルギーがあれば余裕で超えることができるお手本のような映画。