ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

いざ、という時のために。

佐賀県武雄市にございます一般社団法人おもやいさまの避難本を制作させていただきました。
(※「おもやい」の言葉は佐賀では「共有する」という意味。)

六角川下流部の地形から武雄市は水害の多い地域。その防災への心構えとして『防災ブック』を制作したのが2022年。今回の『避難ブック』は被災した時の避難所をテーマにしたものになります。

おかげさまで防災ブックは今でも地域の方々に非常に評判も良く、子どもからご年配まで楽しく読み進め大事に保管していただいているそうです。

ならばと、『おもやいブックシリーズ』として同一フォーマットにて提案。
とても喜んでもらい、おもやいさん、もう次のテーマを検討されています(笑)

 

今もなお被害が残る能登に連日ボランティア活動に行かれるおもやいの皆さん。被災された現地の方に取材協力していただいたり、実際目の当たりにして感じたことを元に構成しております。

避難所の種類・レイアウト、トイレ問題、食事のアレルギー、そして女性のプライバシー問題。。

様々な問題をわかりやすく伝えるため、私どももページ構成ディレクション・デザイン・イラスト・コピーライティングなどできる限りのことで参加させてもらいました。聞けば聞くほど避難所に対して知らないことが多く目からウロコの連続...まずは自分の自治体がどこに当てはまるのかということ、そしていつ起こるか分からない災害への心構えが大切です。

 

避難者名簿の記入見本や便利なものチェックシートなどを差し込みのシートとして提案。いざというときのため、日頃壁に貼っていただいても構いません。

ご年配の方がどこに挟めたか見失わないようサイズ感を検証、キャラクターのスイっちがヒョイと覗き込むようにデザイン。

 

これからも伝えるべきところはしっかり伝えながら遊びゴコロのあるものを目指し、被災経験のある方や必要とされている方を傷つけることないものを作っていきたいです。それが商業デザイナーの使命だと思います。

この本が実際に使われないことを祈りつつ、万が一の時の手助けや心の支えとなれば作り手としてこれほど嬉しいことはありません。