ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

ERIC GILL AN ESSAY ON TYPOGRAPHY.

彫刻家エリック・ギルの生涯を通してのエッセイがまとめられた、お気に入りの一冊です。
このエッセイは、海外の様々な人が訳しているそうですが
河野三男さんの訳は、私には言葉が難しすぎて最初は活字設計のページばかり読んでおりました。



産業革命の真っ只中、「産業」としての印刷と「文化」としての文字活字、
その「文明」と「文化」の間でもがき続け、何が正解かを求め続けた
ギルの苦悩がつらづらと記されております。
何よりも一人の石彫り職人の文字が活字になるまでに、時代と交渉のタイミング、
そして自身の宗教観が重なって生まれたことには驚きました。




ここには名前にもなっている代表的な「ギル・サン」のほか、
その前に作られた「パペチュア」をはじめ
ジョアンナ」「ゴールデン・コッカレル・プレス・タイプ」が掲載されています。
その美しさは必見です。