それはもぉ、皆さんから愛されネコでした。
私が知る限りでは「ゲンガーさん」*もその一員です。
ゲンガーさんの家の縁側で毎日のように本田さんはまどろんでいました。
真向かいということで、動向を探るには絶好のシチュエーションです。
（下手すれば、盗み見の危険性も。）
ゲンガーさんは本田さんのことを「ネコちゃんっ」とハートを付けて呼んでらっしゃいました。
あぁやって本田さんが縁側に遊びに来てくれるゲンガーさんを何度ご主人と羨ましく思ったことか…。
しかし、私は知っています。
本田さんはゲンガーさんの飼いネコではないこと。通いネコだということを。
他に、パーマ屋さんの裏っかわや、ガソリンスタンドの路地裏、
ある時は本拠地から想像も付かない距離ですれ違ったりと余所の顔をいくつも持っていました。
きっと私が把握していない数の人間と付き合っていたと想像がつきます。
餌をおねだりしてきたことが無いので、ちゃんと行きつけの飯処も確保していたのでしょう。
そこでミラクルが。
今朝、外掃除をしようと玄関に出てみると…どうでしょう、何やらポツポツとした汚れを発見。
ハッ！としました。
ピンッ！ときました。
そして、グッ…ときました。
まさしく、ネコさんの足跡。
もしかして、昨日の雨に困り果てて我が家を雨宿り先に選んでくれたのでしょうか。
鉢植えの下に身を寄せるネコさんの姿…。妄想にふけっていましたら
ご主人の「現場写真っ！押さえろっ！」の機敏な指示で一枚確保。
新しいご近所付き合いが始まりそうです。
＊「ゲンガーさん」とはご主人が名付け親でして…どうも私の30年後の姿を想像すると
まさしくその方と結びつくらしいのです。
背丈・自転車をこぐ雰囲気・歩く様・それとメガネ。
と言うことで、「ドッペルゲンガー」から「ゲンガーさん」と勝手に命名。
