ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

彼なりのコミュニケーション。

息子を連れて初めての帰省。

ひとつ心配になっていたこと。それは『THE九州男児』の父がちゃんと可愛がってくれるのか。
マトモに相手してくれるのか。

十数年前、痛風が発症しても氷水を張った洗面器に片足突っ込んで酒を飲む豪快さに、当時は「さすがウチの親父!笑」と、変な話誇らしくもありましたが、80歳目前にして未だに365日、昼間からベロベロに飲む姿に少し複雑になっておりました。老化による大病を患った時も、最近では39度7分の高熱が出ても薬を酒で流し込む父に、だんだん笑えなくなっていき、いつしか「もしかしたらこの人は現実から逃げたいだけなんじゃないか」「自分を誤魔化そうとしているだけなんじゃないか」と悲しくなってきていました。

正直、「いつあの世にいってもいい」ようなことを言っていた人だったので(その昔、石原裕次郎の訃報を受け「俺も裕次郎と同じ52で死ぬ」と豪語し、「今すぐ逝け!」と母に怒鳴られていたこともありました泣)、今さら驚きもしなければ、少しだけ覚悟を決めていたところもありました。
ただ、孫が産まれたことで少しは変わってくれるんじゃなかろうか。。。今回の帰省の目的は、孫のためにももう少しだけ酒を抑えて長生きしてくれないかなぁと頼みにいくことでした。

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なかなか孫に触れようとしない父でしたが、都合よく息子と2人きりになるタイミングがあり、父なりの精一杯のコミュニケーションを覗こうとした時、襖の向こうからボソッと「こりゃ長生きせにゃいかんな〜笑」と聞こえてきた時はさすがにグッときました。
そうそう、せめてランドセル姿を見るまで(いやホントはもっと)もう少しだけ酒の量を減らして、一日でも長く生きてください。死に急ぐには早すぎます。

 

 

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実は柔道と空手の有段者の父が、必殺の奥義を孫に伝授している姿を楽しみにしてたりします(笑)