ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

念願の大スクリーン。

生誕100年を記念して、福岡市総合図書館では『三國連太郎映画祭』開催中。

(この若い時の三國さん...カッコ良すぎる。)

 

まさか生きている間にあの作品を大スクリーンで拝める日が来ようとは、、、、選んだのは『復讐するは我にあり』。

ビデオでもDVDでも擦り切れるほど観た、日本ノワール映画史上最高の傑作。また、『緒形拳逃亡三部作』と私が勝手に命名したうちの1本でもあります。(他の2つは『薄化粧』と『破獄』)

実際の事件を題材にしただけあって、家族の団らんを一瞬で吹き飛ばすような生々しい犯行シーンあり、ドロドロのベッドシーンあり、幼少の私が観た中で八つ墓村、鬼畜に並ぶトラウマ映画でした。こんなのを平気でテレビ放映してた恐るべし昭和の時代。(現在はR-15指定)

 

今村昌平監督の徹底したリアリズム追求により、犯行シーンはその実際のアパートを使用するなど(厳密にはお向かいの別部屋)、さすがに当時の俳優たちがたじろいだのは有名な話。

三國連太郎緒形拳
今の役者さんは素晴らしい演技をされる方も沢山いらっしゃいますが、なんだか顔が綺麗な方ばかりで、なんかこう、汗臭さといいますか、いい意味で足の臭そ〜うな脂ギトギトの役者さんはトンと見なくなった感じがして寂しいものです。(それ以上に倍賞美津子の強さと小川真由美の弱さがまた素晴らしい)

当日は敬老の日。満席御礼の中、往年のお父さんお母さんに混じってこの湿度の高い作品を大スクリーンで観ることができた私は幸せ者かもしれません。

 

【 今日の1本 】 
復讐するは我にあり(1979年140分/日本)

20年前、「まだビデオなのかよ」と先輩に貰ったDVDプレーヤー。
いの一番に買いに走った記念すべき私のDVD一本目。
ストーリー、演出、役者、カメラワーク、音楽、どれをとっても一級品。