ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

ァシャァァァ!

今、世界卓球が連日行われています。
私はワールドカップも楽しみですが、
この卓球観戦も毎回楽しみにしているイベントです。
それは、卓球女子の平野早矢香さんが見たいからです。
平野さんを初めて見たのは4〜5年くらい前の世界選手権だったと思います。
とにかく相手から目を離さない、鬼気迫ったその表情。
日本古武術から取り入れたというすり足での動き。
静かな試合の中で時折聞こえる「ァシャァァァ!」という声。
その独特のオーラは、私が敬愛する「ブルース・リー」を彷彿とさせておりました。
放送中、NHKからの「選手への応援メッセージ求む」の声に、急いで妻に平野さんの
似顔絵を頼み、「平野さんガンバレ!」のメッセージと共にFAXしました。
平野さん、後で見てくれたでしょうか。


彼女は以前とても気が小さく、勝負ごとに臆病な性格だったそうです。
そんな自分を変えようと試行錯誤し、血のにじむような努力をされたようです。
一昨年の北京オリンピック
相変わらず平野さんを応援していたのはいうまでもありません。
ふいに客席にカメラが回ると、客席の中で一人、これまた独特のオーラを放った男が
腕を組んでじっと平野選手を見守っていました。
そこに映っていたのは、伝説の男「桜井章一」でした。
「なぜ、ここに桜井章一が!?」 ・・・私は思わず叫んでしまいました。
解説者の話を聞いていたら、どうやら平野さん、
桜井章一氏に勝負ごとの精神的なアドバイスを受けていたらしい。
誰でも「アドバイスを受けたい!」と思うような著名人は少なからず存在するのかもしれませんが、
そこで雀鬼桜井章一を選ぶとは・・・。
平野さんがますます私のツボになってしまったのは言うまでもありません。


一日も練習を休むことなく、練習を始めたらコーチから「止めよう」と言われるまで
やり続ける彼女。練習時間は10時間に及ぶそうです、
最後の最後まで決して諦めず、真っ直ぐに自分を信じ、驕り高ぶらず何事にも謙虚。
あの鬼気迫る「目」に映っているのは、対戦相手なんかじゃなく、
平野さん自身なんだと思います。
自分に負けそうな時、私はそんな平野さんを思い出します。


最後にナレーターさん。そして局。
視聴者を煽りたいのは分かるけど、平野さんがちょうど白目を剥いた一瞬のショットを背景に
おどろおどろしい声で「鬼・・・」「鬼・・・」言わんでよ。
女の子なんですから。