今朝のニュースで
女優、山田五十鈴さんが亡くなられたことを知りました。
山田さんを初めて観たのは『必殺仕事人シリーズ』のおりく役でした。
あの時代劇を「書道」に例えるなら、山田さんは「文鎮」のような存在で、
回によっては出演が無いときもありましたが、
それでも三味線屋・勇次のそばで（八丁堀に小言を言いながら）
物語をどっしりと支えていてくださってました。
その、まるで浮世絵からそのまま出てきたかのような出で立ちと殺しのシーンに
当時小学生だった私は、ちょっと怖いけど釘付けでした。
そういういわゆるイブシ銀のような役ばっかりかと思えば、
大人になって観た黒澤明監督『用心棒』ではチャキチャキしたカミさん役。
「演技合戦」ともいうべき松本清張シリーズ『疑惑』では
容疑者をよく知るクラブのママ役として
主演の岩下さんや桃井さんを喰う存在感でございました。
特別番組で黒澤作品、せめて『疑惑』『必殺シリーズ』を放映してくれればいいのに。。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
私ごとき、まだまだ全て熟知している訳ではありませんが
素晴らしい日本映画をありがとうございました。
