息子、人生3度目の生活発表会。
「げきはやらない。がっしょうはがんばる。」
生活発表会の練習が始まった頃から、何かにつけてわたしにそう呟いていました。
劇中のソロパートはどうしても緊張して台詞が言えない。けど、タンバリンと歌は楽しいから大丈夫なんだ、と。
昨年は舞台袖で泣くだけでステージに上がることは無理だったので、よし今年の目標はステージに上がるだけでOK。台詞が言えなくったてイイ。『巨匠』と呼ばれる偉大なファッションデザイナーだって、ショーの終わりにちょろっと舞台袖から顔を出すだけじゃないか。あれでイイ。あれでいこう。
登壇する寸前まで傍にいることを許可され「大丈夫、大丈夫」と声を掛けるわたしがきっと、いちばん大丈夫じゃない顔をしていたはずです。同じクラスのお友だちも「○○くん、大丈夫!」と皆息子を励ましてくれていました。
しかし、もうこれ以上は傍にはいてあげられず、後はなるようにしかならないとギュッと握りしめていた息子の手を離しました。
ごめんよ。。。
数秒後、下を向き緊張しながらもステージに立つ息子を確認。
台詞は言えませんでしたが、衣装を身につけて十二支のトラ役を頑張りました。
笑顔でお芝居したり、楽しそうに歌ったりするお友だちと比べてしまう自分がゼロだったかというとゼロではありません。息子の台詞を代役してくれる男の子が羨ましかったし、家ではあんなに披露してくれた歌声も不完全燃焼で、歯がゆい気持はあります。
でも、こーでなくっちゃ!
わたしが愛し尊敬する4歳児はこーでなくっちゃ、はじまりません。
23日にひょっこり現れたサンタだって、あわてんぼうだから名曲なったんです。
ギュッと手を繋いであげられるのって期間限定。1分1秒でも長く、不安で寂しいときに握り返してあげられる存在で有り続けたいと思います。
カカ、来年の生活発表会もこのスカートはいて行くけんね。一緒に手つないで行こうね。