ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

竹崎蟹星人の襲来。

佐賀県太良町観光協会さまより、太良観光看板のご依頼をいただきました。

約50年ぶりの全面リニューアル。三角柱の1面は現在佐賀県がコラボされているロマンシングサガなので他の2面を担当。「『太良町』の文言、名産品写真が入っていれば、あとは全て家永さんにおまかせです!思いっきりやってください!」という心強いお言葉。その信頼と期待を裏切ることのないよう制作に臨みました。

 

掲出期限のある広告と違い、「例えばこの先50年後見ても色褪せないもの」を念頭にレトロな昭和映画ポスター風のデザインを提案。(まるでどこぞのデザイン事務所の年賀状のようだ、は言いっこなし笑)
「こりゃイカンです!笑」と即OKをいただきました。

国道側は宇宙侵略をテーマに太良名物をちりばめ、線路側は車窓から見えるものなので「寄ってって」というコピーにて展開。配色バランス、文字のボリュームともに細かく検証しました。

 

看板は限られたスペース内でいかに見てもらえるか・印象に残るか、というデザイナーの腕の見せどころのような気がします。たかが看板、されど看板です。

国道側は東映、JR線路側は東宝風のデザイン。

より昭和感が出せるよう、私の手書き以外全ての文字は写植機時代の写研書体見本帳を書き起こし。

この看板に登場する文字にデジタルのフォントは一切使用しておりません。

デジタルフォントと写研書体、改めて比較すると一目瞭然。
なんでしょう、この書体がもつ独特の『色気』が私大好きなんです。これだけでお酒飲めるんです。

 

 

個人的にお気に入りなのが、もぐり発祥の地らしく潜水服を着た宇宙人(笑)

月の引力が見える町、太良町。 蟹星人が時々侵略してくる町、太良町

有明海が広がるこの町のちょっとしたアクセントとなり、地域の人や観光客を元気にできるようなそんなツールとして今後展開されることを楽しみにしております。

国道207号線。長崎から佐賀までの道のりで太良町を通られる際、お見かけすることがありましたら「フザケた看板だなぁ〜笑」とニンマリしてくだされば嬉しい限りです。