秋風が漂う10月。息子(4歳9ヵ月)の運動会に参加してまいりました。
昨年は、泣きべそ入場行進で、準備体操は先生に抱っこされ、あれだけ家で披露してくれたダンスも、ひとりフリーズ状態。
そんな前回を踏まえ「参加することに意義があるんだ」とご主人とふたり、うんうんと、自分たちに言い聞かせ「がんばろうね!」とはしゃぐのを控え、当日を粛々と迎えました。(「毎回、一番前で構える俺のカメラがプレッシャーになっているかも!」と今回はご主人もカメラは家に置いてきました。)
やはり案の定、朝から「行きたくない」の一点張り。
「がんばろう」はNGワードなので、「行くだけ行く?」「行ったらさ、ガンダム見に行こうよ。」と諭すも、効き目なし。
こうなったら、作戦変更。
「実はさ、カカ(わたし)も運動会、大嫌いだったんだよね、足が遅くてさ・・・。だから、A(息子)は速く走れるやろ?カカね、Aが羨ましいんだよねぇ。」と思い出ぽろぽろ。
リレーに選出されることが多かった私ですが、嘘も方便。息子の為なら嘘だって朝飯前。そんな愛溢れる嘘に息子の顔色も一瞬変わり、イケるかと思いきや・・・手応えはイマイチ。
次なる作戦はリラックス法、深呼吸の伝授。
「おぉ〜〜〜〜きく、息をお腹に入れてぇ、すぅーーー−−っと吐く!」
鼻の穴をMAX開いた状態でのけぞり、ばふ〜っと前屈。ふざけて大袈裟にやっている姿を園の親御さんに見られ失笑されるも、これまたイマイチ。
嘘も恥も効果がなく、どーしたもんかと思っているところに、救世主現る。
いるではありませんか!息子と同じく「行きたくない」どんより派の男子くん。その子も緊張しているようで、ご両親と挨拶すると「そうなんですよ、うちのも朝から大変でした・・・」とのこと。
救世主くんのおかげで「緊張しているのは自分だけじゃないんだ!」と同志の存在が勇気になったのか、息子の足取りが軽くなりました。
それからは切り替えがうまくいったようで、緊張しながらも元気に入場行進。準備体操のバナナ体操もクリア!ダンスだって笑顔で踊れ、応援席にいる私たちに手を振る余裕まであるじゃないですか!昨年だったら考えられない光景です。
45歳の母の手をひく、4歳の息子。
老後も安泰。
昨年の運動会で本領発揮できなかったことが一番悲しかったのは息子なんです。そんな悔しさや不安を乗り越えたことが嬉しいのは、私たちよりも彼自身なのではないでしょうか。
できなかったからこそ、喜びも倍。できなかった経験が実を結んだ瞬間です。
救世主くんも全力投球できたようで、互いに良かったね〜と一緒にラーメン屋さんにてお疲れ様会。朝から子どもの機嫌取りに奔走した私たち両親組にも、豚骨ラーメンが染み渡ります。
ほんと、ほんと、良くがんばったね。
園の先生たちのおかげで、いい経験させてもらってるね。
肌着で出場してたけど、
ま、いっか。
・・・最後に、ご主人。
保護者のみの大綱引き大会で、負けて「クソッ!!」とホンキで悔しがるのはおやめなさい。
他のお父さんたちがビックリしています。少しは息子を見習いなさい。あと早く骨折を治しなさい。