ミカドヤな日常

アートディレクター/グラフィックデザイナーの夫とイラストレーターの妻の日常です。ミカドヤのHPはコチラ:design.mikadoya.jp

時空を超えたお茶。

福岡県八女市井手製茶工場さま新商品のブランディングを担当させていただきました。
ネーミングは『菊長治(きくちょうじ)』。
これは初代・菊次さま、二代目・長三郎さま、そして現三代目の研治さまのお名前で構成しました。昭和初期から約90年以上、栽培から出荷まで一貫して自社で行ってきたこだわり、ひとつの味を何代にも渡って大切に守ってこられた3人の想いが詰まった逸品です。 
三代目の奥様がこのネーミングを見て泣かれたこと、先代の御仏壇に企画書を供えられたことなど、後でお聞きし、私たちも胸が熱くなったお仕事です。
 

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シンボルマークは今まで大切に使われていた自作の消しゴム判子に井桁紋を取り入れながら調整し、井手さんのお茶への思想でもある「ゆったりとした時間」を亀甲、砂時計をモチーフにした落款で表しました。ロゴタイプも四代目ご友人の書家にお願いし、100パターン以上の中からセレクトされたものです。シンプルさの中に、様々な人たちの熱い想いが詰まっております。

 

 

商品は通常のガゼット袋と気軽に菊長治を楽しめるティーバッグをご用意。
玉露・煎茶・ほうじ茶・白折などのラインナップが今後並ぶ予定です。

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農林水産大臣賞 最優秀賞』を受賞した名にふさわしく、デザインも品格と老舗を感じさせるものを目指しました。

(パッケージの茶葉は妻が担当) 

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井手製茶の常連様に完成品を贈られたところ、第一声で「ありゃ、菊次さんと長三郎さんやなかね!」「わしに渡す前に、先に2人の仏壇にあげな、あげな!」と言われたそうです(笑)
地元の皆さんに愛されていた先代が、なんだか時空を超えて現代に蘇ったみたいで、私たちも思わず涙が出ました。

 

農林水産大臣賞【最優秀賞茶園】に2度も輝き、露地栽培・独自の浅蒸し製法が生んだ針金のような茶葉(本当に普通の袋だと茶葉が刺さって突き破るくらいです)。その茶葉がゆっくりと時間をかけて開き、浅蒸しの香りが急須いっぱいに広がる様は味わっていただければすぐに分かっていただけると思います。

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歴史ある菊長治のお茶、皆さまどうぞ末永くご贔屓にしていただければ幸いです。


お求めは、ご直接のご注文、またはAmazonとなります。(ガゼット袋タイプは只今出品準備中)
■井手製茶工場
TEL:0943-42-1487
FAX:0943-42-3988
〒834-1214 福岡県八女市黒木町田本191